(川南町役場発行平成14年カレンダーより引用)
正式には、『国指定天然記念物 川南湿原植物群落』といいます。1974(昭和49)年6月11日に指定されました。この湿原(しつげん)には、カヤツリ科、ホシクサ科、ラン科など約90種類の湿地(しっち)を好む植物が自生しています。中でも、ヒュウガホシクサは、ここで最初に発見され、今でも地球上でここだけの産地だとされており、8種類の食虫植物も見られます。また、朝鮮半島や大陸にある湿帯性植物が、23種類もあり、これらは霧島連山の高い湿原にもある植物で、昔の川南が、大陸と同じ寒い気候であったことを証明するものとなっています。
国道10号線のすぐそばの住宅街の中にひっそりとあるこの湿原は、規模は小さいものの、大変貴重な自然遺産といえます。現在も、関係者の手により、付近の樹木の伐採などが行われ、この湿原の環境の保護が続けられています。(現地案内板を参考にしました。)
川南湿原全景