市木っ子作品展

ふるさとを元気にする市木柱松

柱松  みなさんは、伝統という言葉はどういうことだかしっていますか。私は、伝統という言葉は、一言で言うとかん単だけど、その一つ一つには、大切なものを守ろうとするたくさんの人達の願いが折り重なっていると思います。
 私がその事に気付いたのは、市木柱松を復興された、川崎さんとの出会いからでした。みなさんは、市木柱松をしっていますか。市木柱松は、地域ぜんたいでやるおまつりです。川崎さんは、私達が「ふるさと」の学習で市木柱松の事を調べている時、ゲストティーチャーとして来校されました。そして、市木柱松について分からない事や、復興された理由を話してくださいました。川崎さんの話の中でも特に心に残ったのが、
 「市木柱松を復興させるために、反対する人に話をしに行ったり、やり方を覚えている方をさがして習ったり、大変だった。でも、みんなで祭りをすれば、市木が元気になって、みんなが笑顔になる。そのためには、市木柱松を復興させるのが一番だと思った。」
と言う話がありました。
 私は、そんな人が市木にいてくれるから地域が一つにまとまって何かをできるのだと思いました。そして、私達も市木柱松で地域のために何かできないかと考えはじめました。私達は、市木柱松の前に、火のついた松明の代わりに、ゴムボールと紙コップで作った手松を投入れる子ども柱松をしています。でも、今までは、地域の人達の気持ちを考えずに、何でこんな事を毎年やらなくてはいけないんだろうと思った事もありました。でも、今年は違います。地域のために私達にも何かできないかと思いました。私だけでなくて、川崎さんの話を聞いたクラスのみんながそう思いはじめた時、誰かが、
 「七夕かざりのようなかざりを柱に付けたら、願い事も書けるし、かざりがきれいで、みんなの気持ちも盛り上がるんじゃない。」
と言いました。私も、それなら、私達もできると元気がわいてきました。それから、私達は、柱にくくりつける竹を切りに行ったり、かざりを付けたりしました。みんなの顔からも自然と笑みがこぼれ、願い事は、みんなに見えるように、大きな短ざくを作って、
 「市木のみんなが元気でありますように」
と書きました。
 当日、私達の子ども柱松は、昨年よりも、大きなかけ声を公園中にとどろかせました。
 私は、川崎さんが市木柱松を復興させて、今でも、市木柱松があることにかんしゃしたいです。

(「平成23年度第30回串間市青少年の声を聞く会」にて発表 まみさんの作品)


柱松   柱松