平成22年度 2学期始業式
皆さん こんにちは。いよいよ2学期が始まりました。 課外や部活動、いろんな行事などで息つく間もなかった人も多いかと思います。 特に、全国高総文祭は、お疲れ様でした。高校生の力が結集して、すばらしい文化の祭典になりました。宮崎県も口蹄疫から立ち直る起爆剤になったと思います。 さて、この2、3日朝夕幾分しのぎやすくなったとはいえ、まだまだ残暑厳しい中ですが、秋に絡めて3つの話をいたします。 まず1つ目は、スポーツの秋に因んで「握力」の話です。 皆さんの「スポーツテスト」の結果で、他の項目はほぼ、全国平均・県平均並か、少し上回っているのに、8項目の中で、なぜか「握力」だけは、全学年とも女子で1~2ポイント、男子で2~4ポイント、全国平均、県平均を下回っています。 「物をつかむ」という手の機能は、ヒトがヒトたる所以だと思います。 そもそも、四足歩行の動物が、凶暴な肉食動物に追われたり、または木の実などを求めて、崖や木によじ登る、その過程でだんだん前足が物をつかむ「手」に変わっていったのです。直立歩行をするようになり、自由になった前足が、ますます器用に動く指をもった今の手の機能を獲得していき、そのことによって道具を使うようになり、頭脳もいっそう発達して「ヒト」となってきたのだ思います。 このような意味でも、スポーツの基礎としても、握力は、とても重要です。その握力が大宮の生徒は弱いというのです。由々しきことです。 では、どうするか。 簡単なことです。皆、1日に30回くらい、こうやって、手のひらを爪の跡が付くくらい握りしめる。毎時間、授業の途中で3回くらい、こうやって「ギュッ」と握りしめることをやる。3回で、ものの10秒から20秒です。できたら、授業の先生に25分くらい経った頃、号令をかけてもらって、両手を挙げて、こうやって一斉にやると頭の血の巡りも良くなって一石二鳥です。また、自宅でも、浴槽につかっているときや、勉強中の眠気覚ましなどでやってほしいと思います。そうすると、握力だけでなく学力もいっそうついていくはずです。是非取り組んで下さい。 2つ目は、「ガクリョク」の話です。 「ガクリョク」とは、皆さんが、耳にタコができるほど聞かされている「学力」ではありません。顎の力です。かみ砕く力の「顎力」です。 これから夏バテの食欲不振を脱して、食欲の秋です。 よく食べること、しっかり食べることは、しっかりした体づくりに不可欠ですが、でるなら、半分すりつぶしたような物、流動食のような物ではなくて、歯ごたえのある物又は形で、例えば、リンゴなら、ジュースではなくて、また、食べやすく8つ切りにした形ではなく、丸ごとかぶりつくような、奥歯でかみ砕くような、そんな食事をしてほしいと思います。 「顎の力」を高めるためによく咬むことは、体力をつけることだけでなく、根気強さや粘り強さをつけること、脳を活性化させることにもつながるはずです。 3つ目は、「読書」の話です。二学期は、灯火親しむ、読書の秋です。 今年は、「国民読書年」であり、本校は「読書活動推進校」に指定をされたので、いろんな本を今まで以上に奮って読みましょう、という話は、何度かしてきました。先生方に「私のオススメの1冊」も紹介してもらいましたし、図書部や生徒会図書委員会が、図書館活用推進のためのいろいろな取り組みも行っています。 また、来月11日には、「チーム・バチスタの栄光」などで著名な小説家の海堂 尊さんに、本校で講演もしていただきます。 読書の効用については、繰り返しません。 10年くらい前、「ら」抜き言葉など日本語の乱れが指摘されたり、大野 晋さんの「日本語練習帳」や齋藤 孝さんの「声に出して読みたい日本語」が、ベストセラーになって、日本語ブームがわき起こりましたが、一時のブーム、出版界だけのブームで終わったような感もあります。 2年ほど前、水村 美苗という文学者が、「日本語が亡びるとき ~ 英語の世紀の中で」という著書を出しました。ことばと文学、ことばと学問、ことばと国家、といったことについて論じていますが、そのなかで、このインターネット社会、グローバル化の波のなかで、今、地球上にある6千ぐらいの言葉のうち、8割以上が、今世紀末までに絶滅するであろう。日本語も例外ではない、危ないと述べています。 中身を詳しく話すつもりはありません。自分で読んでみて下さい。第1章のプロローグがちょっと「かったるい」感じがしますが、あとは一気に、300ページ余りですから、まあゆっくり読んでもひと月もあれば読み取るでしょう。私には、ここ数年では、サミュエル・ハンチントンの「文明の衝突と21世紀の日本」とともに刺激的な読書でした。 「私のオススメの1冊」で、国語の西内依子先生も紹介されています。文系の人はもちろん、理系の人も是非読んでほしいと思います。そうすれば、なぜ、「読書!読書!」と言われるのか、なぜ、読書を国民運動にしないといけないのかも解るはずです。 2学期に向けて、実りの秋に因んで3つの話をいたしました。 これからだんだん気候もよくなります。長い2学期です。 早速、弦月祭、体育大会と続きますが、特に3年生は、エネルギーと力を完全燃焼させてすばらしい大会にしてください。そして、終わったら素早くさっとモードを切り替えて、自分の進路達成に向けて邁進してほしいと思います。 1・2年生共々、充実した実りの2学期になるよう祈念して、始業式にあたっての挨拶とします。
平成22年8月24日
Modified : 2010-08-24
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