ようやく梅雨が明け、暑い日が続いています。台風10号が接近しましたが、大きな被害はなかったようでほっとしました。ロンドンオリンピックが開幕し、観戦で寝不足の方も多いのではないでしょうか。延岡の松田丈志選手の銅メダル、感動しました。決して恵まれた環境にはない中での2大会連続の銅メダル獲得、すごいことだと思います。
さて、8月2日に高千穂高校の会議室をお借りして、講演会を行いました。演題は、「障害がい者と共に働く〜共生社会の実現に向けて〜」でした。講師は、京都の旅館、日昇館尚心亭の女将さん、野村睦美さんでした。野村さんは、20年間常時知的障がい者を雇用し、現在も19名の知的障がい者を雇用されています。講演では、なぜ、雇用に結びつけたのか、障がい者雇用と社員の退職、知的障がい者支援施設の設立、パン工房の新設、本人と会社と保護者の3本柱、加齢の問題などについて2時間に亘って話されました。講演会には、学校関係者だけでなく、地域の福祉施設や行政、企業の方の参加もあり、それぞれの立場で多くのことを学ぶことができました。
講演の中で、野村さんは「障がい者と思っていない」「この子の何が障がいなの?」「私たちにだってできないことはあるでしょ」「できないからさせないのではなく、どうしたらできるようになるか考える」「一人一人に合った仕事を見つけ、役割を与える」と熱く話されました。そして、「私は何も特別なことをしているわけでない」と話されました。この言葉こそが、共生社会の実現につながることだと感じました。障がいのあるなしに関わらず、互いが助け合い、支え合う社会、それがごく当たり前の社会、そんな気持ちにみんながなってくれたらなと思います。
遠い京都からしかも台風10号の接近で荒天の中、熊本空港から高千穂に来ていただき、私たちのために貴重なお話をしていただき本当にありがとうございました。短い滞在ではありましたが、天岩戸神社や夜神楽、国見ケ丘、荒立神社などを見ていただきました。高千穂の良さも少しは感じていただけたかなと思っています。10月には高千穂校の生徒が修学旅行で日昇館に宿泊の予定です。障がい者が働いている姿を実際に見ることができるのではと生徒も楽しみにしています。
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