所在地 串間市
福島港は,志布志湾に面した河口港であり,古くから運輸交通上最も重要なる港湾として利用され,今町港として広く知られており,旧藩時代には秋月班の御用船(ごようせん)も出入し,その後明治時代になるにしたがい海上の移出入が盛んとなった。
特に明治37年,阪神方面との定期航路の寄港地となると,阪神方面との貨物の動きは隆盛(りゅうせい)を極め,県南地区の問戸として栄え,また,本港を根拠とする漁船も増加する等,港湾の利用度が増大した。
このため,港湾の改修が必要となり導流堤などを建設し,土砂の誘導に備えたがそれも河口港のため限度があり,航路の水深維持が困難なことから大型船の入港ができず,現在は取扱貨物量が減少している。
昭和58年3月に策定された港湾計画では,このような状況を改善するため外港地区に(−7.5m)岸壁等を備えたふ頭などを計画し,船舶の大型化に対応することとしており,第8次港湾整備5ヶ年計画で,外港地区の大型船の入出港に対処できる係留施設,外郭施設など,また漁港地区に漁船の準備,陸揚げ用施設及び商港地区に小型船だまり施設を計画し,港湾の整備促進を図る。