延岡市郷土芸能大会での発表
櫂伝馬踊りとは?
 本校のある延岡市東海(とうみ)地区は、かつて港として栄えたところです。江戸中期から明治時代にかけて、たくさんの船が大阪との間を行き来していました。
 伝馬船(てんません)とは、千石船と港との連絡(荷物の移動)を行う小さな船のことです。
 遠くへと航海する船の安全を祈って、年のはじめに行われていたのが櫂伝馬踊りでした。
 しばらく途絶えていましたが、平成9年に地域の皆様の熱意と、子どもたちの努力によって復活し、脈々と受け継がれています。現在は、クラブ活動を中心に練習しています。「ホーライエイヤ エイヤガエイエ エヤサノサッサ エイエイエイトナー」という掛け声と太鼓に合わせて勇壮に踊ります。
 校内での活動の他、延岡市の郷土芸能発表会などにも参加しています。
発表の際のアナウンス原稿(発表の機会ごとに多少の違いがあります)

 私たちは, 私たちの地域に伝わる「櫂伝馬踊り」を伝承しています。地域の皆様に何度も学校に来ていただき, いろいろなことを教えていただきました。
 私たちの地域に伝わる櫂伝馬踊りは, 昔, 大武(おおたけ)の港が栄えていたころから伝わる踊りです。昔, 大武の港は大阪と行き来する千石船であふれていました。大武の港町も, たいへんにぎやかだったそうです。
 千石船に積まれていた小さな連絡用の船を「伝馬(てんま)船(せん)」といいました。櫂伝馬踊りの「櫂(かい)」は舟をこぐ道具のことです。 櫂伝馬踊りは, 毎年正月の2日, 千石船の無事を祈って踊られていたそうです。伝馬船を吹き流しや旗で飾り, 掛け声をかけながら船をまわっていたそうです。 そのころの船の旅は, 今のように安全ではなかったと思うので, 安全な航海のために いっしょうけんめい踊っていたと思います。
この踊りはしばらく途絶えていましたが, 地域の皆様の願いと, 子どもたちの熱意で復活しました。私たちは, 昔の港や人々に思いをはせながら, この伝統をしっかりと守っていきたいと思います。  
では, 私たちの櫂伝馬踊りを, ごゆっくりごらんください。

踊りの口上(発表の機会ごとに多少の違いがあります)
今日はお日柄もよろしく、潮も込み潮となり候らえば、これより乗りはじめの儀式を行い候
取り舵(とりかじ)
面舵(おもかじ)
宜候(ようそろ)
日向の国、東海東小の船、船頭以下○名、これにて順風に帆を上げ、宝島への船出の儀式、めでたく取り行い候
出発!
他の地域との関連について
東海地区に伝わる櫂伝馬踊りに類似したものが、いくつかの地域で行われているようです。担当者が調べたところ、宮崎県日向市美々津大分県豊後高田市島根県松江市広島県蒲刈町などに残っているようです。海沿いの地域に残る文化として、とても興味深いですね。
(上の文章中の地域名をクリックすると関連のページへとリンクします。)
実際の踊り(一部)を見てみましょう!
櫂伝馬踊りビデオ ここをクリック!
 WMVファイル(710KB、約25秒)
 
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