(『無尽灯』 岩切章太郎著 鉱脈社より)
章太郎が若いころのこと・・・ 宮崎に一人の絵かきさんがやってきました。 章太郎ととても気が合い 「歌を作った」「詩を作った」「これはどうです?」と言って、よくたずねてきました。
ある日、絵かきさんが「今日はぜひ私の絵をみてもらいたい」と言い、章太郎は案内されて出かけました。
そして章太郎は言いました 「あなたの絵はカンバスにかいてありましたが、私の絵は大地にかいてあるのです」 絵かきさんは「まいりましたネ」と笑いました。