みやざきひむか学
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いちき地区に伝わる言い伝え

 むかしむかし、都に住む、ある身分の高い方に一人の美しい娘がおったそうな。
 皆から、「お姫様、お姫様」と言われ、大切に育てられたが、父の許さぬ男に恋をしてしまったのだそうな。父はたいそう怒り、サルの夫婦を召使いとして、むすめの船に乗せると、海に流してしまわれた。

 船はとある島に着いたのだが、それが幸島じゃ。姫は島に上がるとサルと一緒に住み、村人の大漁や無事を祈ったり、農民の豊作を祈ったりして村人の尊敬を集めていたのだが、とうとう島でなくなられた。村人は悲しみ、ビダイテン様として、オオドマリ湾の東側の上の森にまつったそうじゃ。

 そうして幸島に住むサルは、ビダイテン様にお供をしてきたサルの子孫で、村人は「わこさま」とよび大事にしてきたそうです。村人は森とサルを何百年も前から守ってきたそうです。



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