みやざきひむか学
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アユ写真 アユ
 
 左下の写真は「はみあと」といって、川石の表面についたアユの歯あとです。
 アユは、小さい頃にはプランクトンなどを食べますが、大きくなるとくしのような歯が生え、川石についた水ゴケなどを食べるようになります。
 この水ゴケは、清流の川石で成長します。宮崎の川にアユがたくさんいるのは、水ゴケの育つ多くの清流に恵まれているからです。
 青々とした水ゴケを食べて成長するアユは、キュウリのような独特の香りを発することから清流の香魚とも呼ばれています。
写真 あゆのはみあと  
あゆのはみあと      川をさかのぼるアユ
 
アユの一生

秋のようす  川でたまごからかえったアユが、海に出ていく。
冬のようす  稚魚は、海でプランクトンを食べ、6〜7cmくらいに成長する。
春のようす  春になると、また川をのぼっていく。
夏のようす  初夏から秋にかけ、なわばりを作ってコケを食べ、産卵にそなえる。
秋のようす  下流に下り、群れで卵を産み、その後ほとんどのアユは死んでいく。
 
アユやな漁
 卵を産むために川を下るアユの習性(しゅうせい)を利用しています。川をせき止めて、竹のすのこの落とし場にさそいこむという昔ながらの漁法で、約300年も歴史を重ねています。仕組みは、丸太3本を組み合わせた柱を川いっぱいに立てて川をせき止めます。そして、2ヵ所だけあけたアユの通り道に落とし場を作り、流れ込んだアユをとっています。現在県内では、五ヶ瀬川(ごかせがわ)、綾北川(あやきたがわ)に10月〜12月にかけて「やな」がかけられています。
秋のふうぶつし あゆやな 五ヶ瀬川   写真 アユ料理
秋の風物詩「あゆやな」
〜五ヶ瀬川〜
   
  
 
友づりなど

写真 友づりの様子 アユは、川の中で自分のなわばりをもち、その中に入ってきたアユを追いはらおうとします。その習性(しゅうせい)を利用した漁法が、「友づり」です。おとりのアユにつり針をつけて川の中を泳がせると、前からいたアユは自分のなわばりに入ってきたおとりのアユを追いはらおうとして針にひっかかります。
 このほかにも、あみを使う方法や「チョップンがけ」と言われるさおを使った漁法など様々な方法があります。
  これらのアユ漁は、6月に解禁(かいきん)され、県内各河川で漁をするようすが見られます。


 アユ漁は、そこに住む人々の長い経験をもとにして、その場所にあったよりよい漁法や道具が作られてきました。
  今、宮崎でおいしいアユが食べられるのは、多くの人々の知恵と努力があったからだと言えるでしょう。

 
参考 アユの養殖
写真 アユの養殖 養殖池の中にある水車のようなものは、何でしょう。
 アユは、流れのあるところにすみつくので、池の中にも水の流れを作り、酸素を取りこむためにこのような水車があります。
 水は、地下水をくみ上げて利用していますが、水温22〜23℃位に保つようにしています。

 
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