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方言のルーツ その1

えっ「ヨダキイ」は、宮崎の言葉じゃないの

 実は、「ヨダキイ」と言う言葉は、もともと京都で使われていた言葉です。
 源氏物語に「公に仕ふる人ともなくて、こもり侍れば、よろずうひうひしうよだけくなりにて侍る」( 訳:宮中などに従える人もいなくて、閉じこもっていたら、すべてのことに勝手が分からないので、いやだなぁという気持ちになってしまいました。)とあるように、貴族が使っていた言葉でした。現在は、宮崎の他、兵庫県の一部や大分、鹿児島、広島、鳥取で使われている言葉です。

(『全国方言辞典』より)
 「ヨダキイ」の意味は、(1)大儀だ。いやだ。したくない。(2)いやな(人)。などがあります。あまりいい意味に取られることはありませんが、「いやだ」、「したくない」とハッキリ言うよりは、なんとなく使いやすい気がしませんか。


次の言葉の意味がわかるかな

グループ1

「きぁあるる」
「ほたくる」
「ぞうくる」 「ほらくる」
グループ2

「遊ばかす」「燃やかす」「走らかす」
「あげてん、ゆうがんしゅ」
グループ3

「めいやげもそ」
「つんやぶる」「けもどる」「ひっく」
「げんね」「つんて」
グループ4

「あったれこっしなったが」
「あんべらしゅ」
「いかんなんげな」「やっくだはり」
下矢印各グループごとの言葉の意味とその言葉が使われている地域
グループ1
「きゃあるる」 ・・・卵がかえる
「ほたくる」 ・・・あつかう
「ぞうくる」 ・・・たわむれる
「ほらくる」 ・・・ころぶ

グループ1は、五ヶ瀬町や高千穂町で使われている方言です
特色は、熊本の方言の影響を受けているそうです。
グループ2
「遊ばかす」 ・・・遊ばす
「燃やかす」 ・・・燃やす
「走らかす」 ・・・走らす
「あげてん、ゆうがんしゅ」 ・・・あげても、いいでしょう

グループ2は延岡市を中心に使われている方言です。
特色は、かつての武士の言葉が残っているといわれています。
グループ3
「めいやげもそ」 ・・・ごめんください
「つんやぶる」 ・・・破る
「けもどる」 ・・・戻る
「ひっく」 ・・・食う
「げんね」 ・・・大変気の毒または、はずかしい
「つんて」 ・・・冷たい

 グループ3は都城などの諸県(もろかた)地方で使われている方言です。
 特色は、鹿児島の言葉の影響が強いそうです。
グループ4
「あったれこっしなったが」 ・・・惜しいことをされたですね
「あんべらしゅ」 ・・・うまいぐあいに
「いかんなんげな」 ・・・行かなければならないそうです
「やっくだはり」 ・・・やってください

グループ4は日南市を中心に使われている方言です。
特色は、語尾が上がる傾向があるそうです。

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