本校では,昨年度から校内研究における研究スタイルを変えました。全職員を2〜3の研究班に分けるのが通常ですが, 本校では同じ課題を抱える教職員が6つの小グループを編成し,下のような研究内容について研究を進めてきました。各グループの研究内容については中間報告会や全体会等で全職員で共有し,本校の生徒に還元していきました。 今年度もこのようなスタイルで研究を進めていきます。昨年度は「学習指導」,「生徒指導」,「地域連携」で分類しましたが,今年度は「夢」,「力」,「心」となっています。各グループでの研究の成果を,随時,このホームページで紹介していきますのでご覧下さい。

平成19年度テーマ研究

T 研究主題
  研究テーマ

U 主題設定の理由

 
<現在の日本の状況>
●家庭や地域社会において心身の健全な成長を促す教育力が十分に発揮されていない。
●人との交流や様々な活動,経験を通じて,敬愛や感謝の念,家族や友人への愛情などを育み,
  豊かな人間関係を築くことが難しくなっている。
 
・価値観が揺らぎ,自信喪失感や閉塞感のつながり。
・児童生徒は夢や目標を持ちにくくなり,規範意識や道徳心,自律心の低下。
・いじめや不登校,学級崩壊。

         このような深刻な問題が依然として存在している・・・
                              (教育の現状と課題について:中教審 答申/H15・3・20)
 
<いま求められている教育>
 直面している課題,また今後押し寄せるであろう新たな問題を乗り越えて発展し,心豊かで活気のある,国民が希望を持てる社会を築いていくための教育
 
  学ぶ意欲や生活習慣の未確立,後を絶たない問題行動など義務教育をめぐる状況に深刻なものがある。公立学校に対する不安の少なくない。我々の願いは,子どもたちがよく学びよく遊び,心身共に健やかに育つことである。そのために,質の高い教師が教える学校,生き生きと活気あふれる学校を実現したい。学校の教育力,すなわち「学校力」を強化し,それを通じて,子どもたちの「人間力」を豊かに育てること。
                              (新しい義務教育の姿:中教審答申/H17・10・26)

 
(富島中学校)
  ○学校がかかえている課題を解決していく(各教職員が研究している内容)
     ・課題を解決していこうとする力が身に付いていない
     ・学力の向上
     ・自治的な委員会活動
     ・話し合い活動や班活動の充実
     ・教職員の課題意識の違い
     ・研究時間の確保が不十分
  ○家庭や地域との連携を通して創意工夫に富んだ多様な教育活動を展開
  ○積極的に情報を公開しながら共通理解のもとで「学校づくり」
  ○教職員の「教えるプロ」意識の高揚
 
 そこで,これまで取り組んできた「信頼される学校づくり」をさらに実現させるために,各教職員が教育活動の中で感じ取っている課題を「夢・力・心」の3つの視点に分け,より内容を明確にしながら主題に迫ることにした。チーム構成に関しては,育てていきたい力や指導上の課題となるものを出し合い,同じ内容の教職員でグルーピングし,それぞれのチームで研究を深めていく形態をとっていく。
 このことは,それぞれの課題意識を高めるだけではなく,「教えるプロ」意識の高揚にもつながる。また,今までに問題とされていた研究時間の確保や日程の設定などが解消され,より一層効率よく研究を進めることができ,それぞれの研究チームが実践を通して検証できることで動きのある研究となり,生徒に還元できる。
 さらに研究経過を参観授業で掲示したり,ホームページを通して家庭や地域また校区内の小学校への情報発信を推進し,理解と協力を求めていく。このように教職員の課題意識に基づいたチーム研究を推進していくことで,本校の教育目標が達成されるのではないかと考え,本主題を設定した。


V 研究の仮説

   学校がかかえている課題や,より一層高めていきたい力をチーム別に研究していくことで,「教えるプロ」としての教職員の研究意識と指導力が向上し,このことを通して教育活動が充実し,「信頼される学校づくり」につながるであろう。

   この仮説をもとにより具体的な内容としての作業仮説をたて,それぞれの課題解決をめざし,研究を進めていく。
作 業 仮 説
T−アクセス
 本校のホームページを作成・更新し,教育活動を発信することで,家庭や地域からの理解を得ることができるとともに,人材バンクを作成し,地域の教育力を活用することで,より効果的な教育活動ができるであろう。
T−夢ノート
 家庭学習を習慣化することによって,学力が向上するのではないか。
T−学級力
 生徒の学級に対する実態調査を行い,学級経営を通して,学級が抱えている課題を解決するための手だてをとれば,生徒が自分の居場所を感じ,集団としての力を発揮できる学級経営の充実につながるであろう。
T−自治力
 日頃の学校生活を見つめさせ,話し合い活動や委員会活動,ボランティア活動に自主的に取り組ませることで,自ら課題に気づき,考え,実行する生徒が育ち,さらには集団の一員として,よりよい生活を築くために,自己を生かす能力をもった生徒を育てることができるであろう。
T−ぶっくす
 以下の項目を実践していけば,本を読む生徒が増加し,落ち着いた学校生活を送れる生徒が育つであろう。
   1 学校図書館の環境を整えること。
   2 読書活動や図書館を利用した授業を取り入れること。
   3 地域・家庭・公共図書館との連携を図ること。
T−すこやか
 心の力の育成と教師の連携を日常化していくことで,人間力をあらゆる場面で発揮できる生徒を育成できるであろう。
T−道
 学校行事を通して高められた人間性(団結力・自治力・思いやりの心など)をその後の学校生活においても発揮できるように,「道徳の時間」で補充・深化させていけば,より一層の道徳的実践ができ,人間性が高まるのではないだろうか。

W 研究の全体構想

 
研 究 構 想
  研究構想

X 研究の実際
     各研究チームの研究については,下のチーム名をクリックして「flash paper」でご覧下さい。
 
分野
チーム名
チーム 学級力(資料プレゼン

Y 研究のまとめ
 

 成果
  ○ 少人数でのチーム編成のため,研究時間や場所の確保もしやすくなり,研究を深めることができた。
  ○ 研究主題について夢・力・心をさらに細分化した7つの視点から迫ることができ,各教職員の指導上の課題解決や
    「プロ意識」の高揚につながってきている。
  ○ 研究組織にチーフ打合会を入れることで,全体会での報告や連絡がスムーズになった。

 課題
  ● 各チームでの研究の進度を合わせるために「中間報告会」を行ったが,発表のための研究になってしまうチームも
   あり,研究内容に差が出てしまった。
  ● 各教職員の高い意識が必要とされる研究システムなので,各チーフに負担がかかった。
  ● より研究を深め成果を生徒たちに還元できるためにも,研究チームの構成を改善してい く必要がある。


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