1996年9月16日、鵬祭の閉会式がすんだ玄関前の前庭では、3年の理系クラスが、気球を広げていた。風がおさまるまでいらいらする気持ちをおさえ、夕凪を待った。 閉会式を終えた生徒たちが次第に集まり始め、10分もすると気球の周りにどんどん人が集まりだし、校舎の北側の窓という窓から生徒たちが体を乗り出して気球を見た。
しかし、明くる年の1月、彼らはその間改良を重ね、ついに人を一人乗せて浮上に成功するのである。このときのことは新聞に大きく取り上げられた。