宮崎県立宮崎南高等学校
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南風 国語化作品集 平成17年度 第44号から
「夜回り先生」を
読んで
五体不満足 知の覚悟 「なんと素晴らしい
日本の学校」
努力 秋刀魚 ツヤ子さん  
エッセー
 なんと素晴らしい日本の学校
文科総合科 二年
 「わぁ、イギリスの子は大人っぽい。学校で化粧できていいなぁ。こっちの学校にずっと通いたい。日本の学校ってダメだよね。」
これは、私が学校の海外研修でイギリスに行き、地元の中学校を訪問したときに友達が言っていたことだ。その中学校では、制服はあるものの、容儀に関する校則は特にないらしく、女子生徒は、短いスカートをはき、化粧をしている人が多く、男子生徒は髪を長くのばしたり、ツンツンに立てている人が多くいた。日本から来た私達に、その様子は、学校という場所が自由な所であるように見えた。しかし、このような自由のない日本の学校は「ダメ」なのだろうか。

 私は、高校1年の時、交換留学生としてアメリカへ行き、ワシントン州にある公立高校に1年間通った。初めは、制服もなく、容儀に関する校則もほとんどない、授業中にお菓子を食べても何も注意されることはない、そんな生徒達を見て、なんて自由な学校なのだろうと思った。しかし、しばらくその中で生活しているうちに、これらは、学校は何のためにあるのかという考えの違いから生まれてくる物だということに気が付いた。

 私の通ったアメリカの高校は、朝7時40分から授業が始まり、50分間の授業が、1時限目から6時限目まである。休み時間は4分間ずつ、昼休みは25分間、清掃時間やホームルームの時間はないため、2時10分に学校が終わる。スクールダンス等の行事もあるが、それらは、授業時間に行われることはなく、休日に行われる。アメリカの人達にとって学校とは、学習をするためにあり、勉強以外のことを学校生活を通して学ぼうとは思っていないようだ。イギリスの学校に関しても同じことが言えるであろう。それに比べて日本人にとって、学校とは単に学習をする場所ではない。共同生活を通し、集団行動、道徳的なこと、社会での生き方等をも学べる場所である。このように、学校での「自由」が有ると無いの差、「規則」が有ると無いの差は、学校は何のためにあるのかという目的の差から生まれたものであり、「規則」のある日本の学校が「ダメ」ということは全くない。むしろ、勉強以外のことまで学べる日本の学校は素晴らしいのである。

 日本の学校の素晴らしいところはたくさんある。一つ目に制服と容儀に関する校則があるということ。制服は素晴らしい。日本中のほとんどの中学校と高校には制服があり、それらの制服を正しく着用するための厳しい校則が決められている。制服を正しく着ることで規則という決められたルールを守ること、きちんとした格好をすることを身につけることができるのだ。

 二つ目に全校生徒が参加する学校行事がたくさんあるということ。学校行事は素晴らしい。日本の学校には、体育大会、文化祭、修学旅行等の行事や入学式や卒業式等の式がたくさんあり、生徒全員がこれらを体験する。前に述べたように、アメリカにもスクールダンス等の行事はあるが、これらは自由参加であり、土日に行われ、もちろん代休日などというものはない。卒業式でさえも、放課後等に行われ、自由参加である。全員参加型の日本の学校行事は生徒全員に大きな感動をあたえることができる。嫌いな行事があったとしても過ぎてしまえば、良い思い出となることも多い。学校行事を通して、協力することの楽しさ、人をまとめることの難しさ等、学ぶことはたくさんある。参加した人にしか味わうことのできない感動や作ることのできない青春の思い出を手に入れることができるのだ。

 三つ目にホームルームがあること。ホームルームは素晴らしい。ほとんどの日本の高校にはホームルームがあり、一年間同じ級友と一緒に授業を受ける。アメリカやイギリスの高校に、ホームルームというものはない。先生達が自分の教室というものを持ち、生徒達が各教室に移動をする。そのため、教科によって級友が変わることになる。日本の高校の場合、ホームルームがあるため、教科によって級友が変わることは少なく、学校生活の大半を同じホームルームの友達と過ごすことになる。共に過ごす時間が多いため、学校生活を通して、何でも語り合うことのできる一生涯の友達を作ることもできる。

 四つ目に清掃の時間があること。清掃時間は素晴らしい。世界に生徒達が自分達で学校をきれいにしている国がいくつあるだろうか。日本はその数少ない国のうちの一つだ。自分達の使っている学校を自分達できれいにするということはとても大切なことである。清掃時間を通して清掃の仕方を学ぶことができるばかりか、清掃の楽しさ、大変さをも学ぶことができる。一生懸命清掃をし、きれいになった学校を見て、すっきりする気分は、学校を清掃したことのない人達には味わうことはできないだろう。また、清掃の大変さを身を持って知ることで、汚さないように気を付けるということも自然に身に付く。これもまた、清掃を体験したことのない人達には理解しづらいものだろう。

 最後に、休み時間が長めに作ってあること。休み時間は素晴らしい。日本のほとんどすべての学校には、授業と授業の間に10分間の休み時間がある。アメリカの高校の休み時間は短く、4、5分であることが多い。生徒はこの時間を、お手洗いに行ったり、教室を移動したりすることに使う。移動距離が長いときは、すべての時間を移動に使ってしまい、廊下で会った友達と話をすることもできない。日本の高校では、教室を毎回移動するようなことはなく、時間がたっぷりあるため、休み時間は友達と話をしたり、参考書を開いてみたり、次の授業の準備することができる。休み時間は生徒にとって、友情を深めたり、勉強をしたり、個人が自由に楽しく過ごすことのできる、学校生活になくてはならない時間なのだ。

 このように、日本の学校には素晴らしいことがたくさんあるのだ。アメリカ、イギリスと日本では、学校は何のためにあるのかという目的が違うため、どちらの学校が良いかということはできない。しかし、日本の学校には、日本の学校の目的に合った良い所がたくさんある。もちろん他国の良い所を見つけ、日本を改善していくことは必要であるが、独自の文化を尊重できるのである。だから、日本と他国の表面に見えているものだけを見て、そのものを「ダメ」などと言ってはいけないのだ。両国の考え方というものを学び、日本の学校について見てみると、日本の学校の素晴らしさがきっと見えてくるだろう。

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